異邦人 6日目〜

■ 81日(月)

今日は5時起床。朝のうちに広州に発つのだ。しかしもったいない。こんなにいいホテルなのに、結局夜寝るだけの部屋でしかなかった。悔しい。
6:15
に宋さんと合流し、昨夜の宿題を渡す。「私の上司は厳しいので、彼女が納得するように、何時にどこに行って、何時に何をしたかを紙に書いて署名してください」と頼まれたのだ。「何故私が?」と思いながらも、デジカメで細かく記録した画像と時間を見ながらレポートを書いた。とりあえず中国語で書いておいたのでOKだろう。
朝は道路もすいているので、30分で空港に着いた。チェックインもあっという間に終わり、宋さんにお礼を言って別れた。全てが順調で飛行機への搭乗も出発もちょっと早めであった。宋さんがホテルに朝食の弁当を頼んでくれていたけど、それを食べる暇もなく、機内食が出てきた。広州までは約2時間なので、ダラダラしているといつの間にか着いてしまう。しかし今回は飛行機に乗る回数が多いな〜
9
時半に広州に到着し、空港と市内を結ぶリムジンバスでホテルに向かう。本当ならば、私の参加したツアーは(といっても私一人だけど)、56日の日程になっていて、この広州から日本に帰ることになっている。でも、せっかく広州を通るのだから街を見てみたいと思ったので延泊することにしたのだ。つまりここでツアーから離団し、個人旅行に突入するわけだ。空港とホテルの送迎も(料金をケチったので)無しである。そういうわけで、ちょうど花園酒店を通るバスがあったのはラッキーだったかも。空港から市内は約30分。10時半にはホテルの部屋に落ち着くことができた。今日と明日の宿となる花園酒店は五つ星クラス。今まで泊まった中ではもっともきれいで大きいホテルなのではないだろうか。フロントの対応も丁寧である。
さて、16階の部屋(そういえば成都でも16階だったな……)に落ち着き、荷物の整理などを終えたので、早速街に出てみることにした。ちょうどホテルの横にスタバがあったので入ることにした。日本でも結構スタバフリークの私なので、海外に行くたびに、スタバに立ち寄っては現地のタンブラーを買うことにしている。今のところ北京、上海、ハワイのタンブラーを手に入れたが、ここに広州のタンブラーを加えようという算段である。店に入ってみると、タンブラーは1種類しかなく、これを4個お買い上げ〜♪ これでドリンク無料券を4枚ゲット。ついでにここで軽く食事もすることにして、チキンカレーパイとポークポテトパイを注文。久しぶりにモカ・フラペーチーノを飲んでほっと一息。
さすがにタンブラー4個は重いので一旦ホテルに戻って荷物を置いてから、地下鉄の駅へと向かう。ここで私は大変なことに気づいた。広州はほとんど亜熱帯。太陽の日差しが強いのだ。気温、湿度ともに高いけど、日差しの強さには参った! 道行く人は男も女も傘をさしている。そうでもしないと日射病になってしまいそうだ。でも、傘は部屋においてきてしまった。失敗したな〜 ちょうど地下鉄の駅にショッピングモールがあったので、そこで安い傘を買うことにした。
地下鉄の駅でICカードを買おうと窓口に並んだが、機械の不具合でどうしてもカードの発行ができない。ICカードを持っていれば、このカードを改札にかざすだけで地下鉄に乗れるのに、これがないと毎回切符を買わなければならなくなる。しかも自動券売機で使えるのは新5元札、新10元札、新20元札と1元コインのみだ。不便なことこの上ない。「困ったなあ」と思いながら待っていると、横にきた女の子が駅係員に「ンゴイ @※%÷&’=?」と何事か訊ねた。「ンゴイ」ってあんた、そりゃ広東語でしょう。香港でもないのに広東語なんか使うんじゃないよ、と思ってふと気づけば、ここは広州。広東語の本場ではないか。そうか、みんな広東語を喋ってるのか。これが「ここは広州だ!」と意識した最初の体験だった気がする。
結局ICカードは発行できず、「他の駅作ってもらうように」と言われた。まあ、いいか。とりあえず切符を買い地下鉄に乗る。普通話、広東語、英語でのアナウンスが入るのがいかにも広州だ。しかし、広東語はわからん。全くわからん。まるで外国語のようだ(←当然外国語である。でも、一応普通話と英語はわかるのよ)。そして地下鉄2駅で北京路に着いた。ここは歩行者天国になっていて、北京で言ったら王府井、上海で言ったら南京路のような場所である。人でも多く、さまざまな店が並び、にぎわっている。宋・明代の遺構が無料で公開されていたりして興味深い。しか〜し! 私はこの暑さにすでに参ってしまった。休憩しようにも、マックもケンタッキーも人が多くて落ち着かない。ならばとスタバに直行。マンゴー・フラペチーノで涼みながら今後の計画を練る。まずは清平路に行って、そのあと天河に行く。よし、これで行こう。
再び地下鉄で黄沙に移動。ここから清平路まで歩くのだ。清平路といえば、以前は食用の動物を扱う市場があったところらしいが、今は市の指導によりペット市場となっているのだ。「こっちかな〜」と思う方向に歩いていくが、清平路にはたどりつかない。変だなあと思いながら、手元の地図(「地球の歩き方」についていたもので、大雑把なもの)を見ながら首をひねる。しばらく歩いていくと十甫路に行き当たった。本当は清平路を歩いて十甫路に行く予定だったんだけど、順番が逆になってしまった。まあ、いいか。
十甫路も結構にぎわっていて、陶陶居などの有名店も並んでいる。いいなあ、こういう雰囲気、好きだな。さらにてくてく歩いていくと、清平路を見つけた。このあたりはどうやらペット市場だけでなく、盆栽や漢方薬の材料を扱う店も多いようだ。そのあたりの猫や犬と遊び、漢方薬独特のにおいをかぎながら歩いていくと、今度は本格的に道に迷ってしまった。というのも、「←地鉄」「地鉄→」(“地鉄”は地下鉄のことです)などの標識が出ているのに、地下鉄の駅が全くないのだ。どうやら駅の入口を作るための工事をしているらしいが、肝心の入口が出来上がる前に標識だけつけてしまったようなのだ。そんなわけでぐるぐる歩き回っても意味がないので、街角の店で客を待っていたおばちゃんに地下鉄の駅を聞いてみた。するとおばちゃんは「2つめの角を左に曲がりなさい」と教えてくれた。なんだ、ちゃんと普通話(中国語の標準語)、通じるじゃない。ようやく駅を見つけて安堵のため息。すでに本を買っていて荷物が重いので、ホテルに戻ることにした。
ホテルでちょっと休憩してから、今度はバスで天河広場に向かう。しかし、びっくり。なんでこんなに道が混んでるの? ちょっと進むだけでも相当時間がかかる。そんなに遠くない場所なのに30分くらいかかってしまった……これはバスに乗るより、ちょっと歩くとしても地下鉄に乗った方が速いかもな。
天河広場は巨大なショッピングモールになっていて、北京の王府井にある新東安市場に似ている。とりあえずフードコートに上がって軽く晩ご飯を食べる。そして今度はジャスコの食料品売り場を物色する。(^^; そろそろ時間も遅くなってきたので、惣菜コーナーは値引き合戦をしている。そういえばこういう日本的な売り方をするのは初めて見たな。さすがジャスコ。さすがに私も疲れてきたので帰って休むことにした。
帰りは地下鉄に乗り、ホテルの横のスタバで再びコーヒータイム。ついでにチーズケーキも注文して広州1日目の無事を祝う。さあ、部屋に帰って休みましょう。

[本日の教訓]
* 中国のスタバでは大杯(グランデ)が基本だ。
* 広州では日傘必須。

(旅行中の日記を再構成しました)


今日は成都から広州に移動です。
飛行機は7:50発です。


成都の空港も結構広い。
電気代節約のため、ガラス張りになってます。


機内食の朝ごはん。
味はたいしたことないけど、
まあ、暇つぶしにはなります。


空港快線といわれるバスで市内へ。


花園酒店の16階から見る風景。
広州は結構都会です。


ホテルのロビーもきれい。
こんな豪華なホテルに泊まるの、初めてかも。


ホテルの横のスタバで昼ごはん。
フラペチーノがおいしい〜♪


これが地下鉄の切符(トークン)。
中にICチップが埋めこんであるようです。


地下鉄の1号線。
普通話、広東語、英語でアナウンスがあります。


北京路に来てみました。
一応目抜き通りってことになるのかな。


宋・明時代の遺構が
無料で公開されています。
produced by Coca Cola


清平路の盆栽通り。


以前は食用の動物が売られていた通りも、
今はペットショップ通りになっています。


漢方薬屋さんの前にいた猫。
結構人懐っこいみたい。


あらゆる漢方薬が
ここで手に入ります。


これはサソリ!
おいしいのかな〜?


すぐ横に病院があるので
漢方薬の店は途切れることなく並んでいます。


中国将棋をしているおじさん達。
この暑いのによく頑張るね。(^^;


天河広場のショッピングモール。


今夜はフードコートで「酸辣猪肉米粉」を。
味はたいしたことないけど、
一人のときはこういうところが便利です。

 

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