豆腐菜 4日目〜

■ 730日(土)

6時半起床。7時くらいに朝食を食べてから外を覗くと雨の気配。嫌な予感。今日の予定は午前中のうちに成都に戻り、武侯祠と杜甫草堂を見学して、夜は陳麻婆豆腐店での夕食となっている。武侯祠と杜甫草堂は3年前に来たときに見学したから、今回は適当に済ませて、買い物に行きたいな〜 ダメかな〜?
ホテルの出発は8:45。今のところ、私はまだ一度も遅刻していない。うーん、私って何ていい客なんでしょ! ホレボレしちゃう。ドライバーも時間通りに迎えに来てくれて、空港に向かう。途中には建設中の別荘地があったりして、今後この付近が飛躍的に発展しそうな予感もするが、近くには九寨溝という観光地しかない場所が果たして住居として売れるものかどうか、疑問は残る。空港への道にはチベット族の土産物屋があり、結構客が入っているようだ。宋さんに「見たい?」と聞かれ、そういうのが嫌いな方ではない私は「見たい」と答えた。ここで私はヤクの肉の燻製を購入。だって味見したらおいしかったんだもん。ちゃんと真空パックにしてくれたから、これなら日本に帰るまで持ちそう。ホテルに着いたら冷蔵庫に入れておこうっと。
空港に着いたのは10:15。飛行機の出発は11:45なので十分間に合う時間なのだが、情報によると飛行機がまだ成都を発っていないのだそうだ。私達の乗る飛行機はCA4478。これは成都から来るCA4477が折り返す便なのだ。とりあえずチェックインを済ませ、セーフティチェックを通って待合室に行く。時間が来ても、飛行機が到着する気配はない。「ちょっと外に出てみましょう」ということで、空港の外に出てみる。宋さんは公衆電話で会社に連絡を取ってみる(←宋さんの携帯は、成都市内での利用料は安いが、市外になると値段が高くなるらしい)が誰も出ない。「今日は何曜日?」土曜日かな。「あ、みんな休みですね。出ないはずです」そりゃそうだ。
再び空港の中に戻り、土産物などを見て時間をつぶす。飛行機の出発時間はとっくに過ぎている。航空会社から昼食を支給される気配がないので、宋さんにインスタントラーメンを買ってきてもらって食べた。食べ終わったところで「昼食を支給するので取りに来るように」とのアナウンス。遅いって。そんなにいっぺんに食べられないよ…… でも、とりあえずもらえるものはもらっておく。そして、食べられそうなものだけ食べる。食べ終わったところで再び入るアナウンス。「CA4478の乗客は、ホテルを用意するので、しばらくそこで待機するように」だって。ホテルに連れて行かれるってことは、当分飛行機は来ないってことね……
諦めて航空会社の用意したバスで、ふもとの町にあるホテルに向かう。部屋に落ち着いたところで服務員に「食事をするように」と命令される。……さっき2回も食べたって。いくらなんでも3回目の昼飯は食えないな。宋さんの買ってきてくれた果物を食べて2時間くらい休んでいると、宋さんの同僚から「飛行機が成都を離陸する」との情報が入った。程なくして我々は空港に戻される。戻ってみれば、私達の乗る飛行機の次の次の便以降は全て出発済み。空席さえあればそれに乗れたんだけど、この時期の九寨黄龍−成都便に空席などあるはずがない。再びゲートを通って待合室で待っていると、飛行機が1機下りてきた。待ちくたびれた乗客から拍手と歓声があがる。ゆっくりとこちらに向かってくる飛行機を見て、これほどうれしいと思ったことはない。「CA4477已経到達。謝謝!(CA4477便はすでに到着しました。ありがとうございます)」とアナウンスが入る。なーにが「已経到達」だよ。「剛才到達。抱歉!(やっと到着しました。すみませんでした)」 の間違いだろう。
というわけで、ようやく長かった1日も終わり、飛行機は成都に向かった。……って、今日の予定は丸つぶれじゃん! 19時頃になって、ようやく飛行機は成都に到着した。宋さんが「今日のドライバーはモヤシですよ」と言う。「モヤシ?」と聞き返すと、「背が高くて細い人のことは“豆芽(モヤシ)”といいます。ドライバーの張さんはモヤシですよ」だって。そうか〜、日本のモヤシとちょっとイメージが違うのね。
そして、陳麻婆豆腐店へ。麻婆豆腐のほかに、おいしそうな料理をいろいろ持ってきてもらう。私達のテーブルには、大学で日本語を学んで1年になるというアルバイトの店員さんがつき、あれこれ世話をしてくれる。「麻婆豆腐ハ辛イデスカ?」と聞かれる。期待を裏切って申し訳ないが、辛くない。(^^; 普段、もっと辛いものも食べてるからね。「辛クナイデスカ…… スゴイデスネ」 結局1日何もしなかったのに、お腹はへるものだ。山ほど食べて帰ろうとすると、さっきのアルバイトさんが、日本の「ウナ・コーワ」を持って、近づいてきた。「コレハココ(←切り傷だった)ニ塗ッテイイデスカ?」と言う。うーん、それはかゆみ止めだからダメでしょう。結局私の電子辞書を駆使しながら、蕁麻疹、湿疹、汗疹などに効果があることを告げ、何とか納得してもらった。
ホテルに着いてチェックインをすると、すでに予約の部屋は埋まっており、替わりに1ランク上の部屋を用意すると言う。まあ、どうせ寝るだけだし、宿泊代は同じなんだし、部屋さえあればそれでいい。そう思って部屋に行ってみると……スイートまではいかないけど、これがなかなかスバラシイ部屋だった。今日の1日の中でよかったことって、もしかしてこれだけ?
明日は8時出発。今夜は23時過ぎに寝まーす。

[本日の教訓]
* とりあえず民航には乗らない。
* 陳麻婆豆腐店にはお腹をすかせてから行こう。

(旅行中の日記を再構成しました)


本日の朝ごはん。
しっかり豆乳も飲みました。


ホテルから空港への道にあった
チベット族と羌族のお土産屋さん。


中は人がごった返しています。
写真を撮っていたら怒られました。


外に出てきたところです。
お粥のような飲み物が主食なのだそうです。


九寨黄龍空港に戻ってきました。
11:15
の飛行機で帰るはずが……


手早く手続きを済ませます。
といっても、係の人がもたもたしてますが。


2
階の待合室です。
飛行機の出発を待つ人でいっぱい。


飛行機が遅れたので
インスタントラーメンの昼食。


ラーメンを食べた直後に支給された弁当。
もっと早く支給してくれればいいのに。(--#)


結局ふもとの村のホテルで休憩させられることに。
道々にあったチベット族の村です。


このあたりはまだ観光地化されていないらしく、
素朴なままの村が残っています。


飛行機がようやく到着しました。
って、もう17時過ぎてるんですけど。


機内で出てきたおやつ。
ビスケットはおいしいけど、晩ご飯があるからな〜


ようやく成都に到着です。
そりゃあ、こんな視界では飛行機も飛ばないわ。


「陳麻婆豆腐店」の麻婆豆腐。
辛いけど、私は全然平気です。


「夫妻肺片」という内臓料理。
これが辛くておいしかった!


ガイドの宋さん、運転手の張さん、
そして私の3人で食べました。


これが本場の担々麺!
ほらね、汁がないでしょ!


ホテルの部屋はかなりゴージャス。
広くてうれし〜〜〜♪


水を入れたペットボトルがへこんでました。
そうか、それだけ気圧が低かったのね。

 

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