辣子鶏 〜8日目〜

朝からお腹の調子が…… うう、今日がメインなのに……
とにかく7時に起きて支度。8時半にガイドの崔さんが迎えにきた。バンで船着場のある竹江まで連れて行ってもらう。「20分くらいで着きますよ」と流暢な日本語を喋る崔さん。瀋陽の出身で、大学卒業後に桂林に来たらしい。
9時前には竹江に着き、乗船した。次々と出港していく船。中国人客を乗せた船が先に出港するらしい。私たち外国人の乗る船は、その後で出るという。「もう待ちきれない!」と思った頃に船は動き始めた。時計を見ると9時半過ぎ。さあ、いよいよ漓江下りの小旅行に出発だ。
最初は「一人で団体に交じるよりは、ガイド席の方が気楽でしょう」とガイドさんが気を遣ってくれたけど、そのうちにガイドが増え始めたので、結局は一般の席に戻ることになった。まあ、それも楽しみの一つだし。
さて。三峡に比べれば漓江は小さいけれど、前後左右に尖った山が重なる。そしてそれぞれが不思議な形を作っている。思わず写真を撮りまくる。ガイドブックには「前半でフィルムを使い果たす客が多い」と書いてあったが、まさにその通りである。私も他の客も皆、同じような写真を次から次へと撮った。
乗ってから1時間半後がハイライトの連続。観音様の形の山、リンゴ岩、富士山の形の屋山などが次々に姿を見せる。自然の不思議とはこういうものか、と昨日に引き続いて思う。
12時頃、風景の様子も一段落したところで食事が出る。8人がけのテーブルに6人。そのうちの3人は農業研修のプログラムを含むおじさん達、残りの2人は日本人の若い女性。お互いに自己紹介をしながら、和やかなランチタイム。味はまあまあ。なぜか私が料理を解説しながら魚や肉を味わう。そういえば、久しぶりのまともな食事だな、と思いながら、私はバクバク食べた。甲板は真昼の太陽に照らされて暑い。食後もテーブルでだらだらしていると、船は陽朔に到着した。
元々陽朔で下船後は、陽朔の街を歩いてみたいと思っていたけど、体調を考えると桂林に帰った方が無難な気がした。ガイドの崔さんも当然のように私を車に案内し、そのまま車は桂林市内へ向かった。よかった。ちょっと頭もフラフラしてたし、この方が助かる。途中うとうとしていると、いつの間にか車は桂林市内に入っていた。船で4時間かかった道を、車はわずか1時間で遡っていく。
ホテルに戻ると、どっと疲れが出て、ベッドに倒れこんだ。ぼんやりテレビを見て、7時半まで休んだ。その後、散歩がてら外に出た。昨日と同じように正陽街や中山路を歩き、昨夜目をつけておいた四川料理の店に入ってみる。外はすでに暗い。お店の小姐が「うちは四川料理が名物だから、“辣子鶏”なんかどう?」というので、それを注文。あとは野菜炒めとご飯を注文する。甘いものも飲みたかったので、スプライトも頼む。缶に添えられたストローがお茶目だ。辣子鶏はたっぷりの唐辛子で炒めた鶏肉で、思ったほど辛くはないけど、これがご飯に合う。おいしかった〜 いい店を見つけちゃったな。
そのうちにまたお腹の調子が悪くなってきたので、慌ててホテルに帰る。部屋に戻ったらまずはお風呂。ビールを飲みながら明日の飛行機の確認をする。よし、大丈夫。明日は上海。そして明後日は日本、か。
本日の歩数は6173歩。

[本日の教訓]
◎ 漓江下りにはフィルムを多めに持っていこう。
◎ 土地のものでなくても美味しいものはたくさんある。


いよいよ竹江から船に乗って
漓江下りのクルーズが始まる。


船の後ろの方では
早速食事作りが開始される。


船内はきれいで広い。
ここで休んだり食事したりする。


前後左右が全て水墨画の世界。
これが漓江の一番のハイライトシーン。


陽朔に着くと鵜をつれたおじいさんが
写真を撮る人を募っていた。


夜は四川料理屋さんで
辣子鶏を食べました〜

 

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