機内便餐 〜7日目〜

朝4時起き! 起きられるとは思ったけど、一応携帯電話の目覚ましをかけておいた。これが大正解。完璧に熟睡していた。3時くらいに目を覚まして「あと1時間だな」と思ったところまでは記憶があるんだけど。慌てて支度する。とはいっても、昨日のうちにほとんど全部すませているので、身の回りのものをスーツケースに詰めるだけなんだけど。
チェックアウトでトラブると困るので、ちょっと早めの4:40くらいにフロントへ降りていった。保証金として渡した4万円と200元を返してもらい、クレジットカードで決済をする。カードが日本のものなのでちょっと作業に手間取ったものの、なんとか無事クリア。ちなみに200元もの保証金を取られた国内長距離電話の料金は、たったの2元。だったらそんな法外な保証金を取るなよ……
外に出るとタクシーが待っていて、元気なおばちゃんが出てきた。さすがに朝早いだけあって、道行く車が少ない。ものの30分で空港に着いてしまった。「6時前だから割増料金で120元」と言われたが、まあ朝早く時間通りに来てもらったからと思ってそのまま払った。まあ、いいだろう。
空港は意外とすいている……と思ったら、まだ係員がスタンバイしてなくて、手続きが全然始まっていなかったのだ。ロビーにはチェックイン待ちの客が大勢並んでいた。私も掲示板で桂林行きの飛行機のカウンターを確認し、列に並んで待つ。早めに並んだおかげで、私は2人目。よかった。前に並んでいた西洋人は、「7時半の飛行機だから5時に来たのよ。そうしたら真っ暗で誰もいなかったわ」と言っていた。ご苦労さまです……
6時になり、ようやくチェックイン開始。ところが、私の並んだ列は荷物のベルトコンベアーが動かず、2人目の私は別の列にまわされてしまった。せっかく並んでいたのに、結局他の人たちに先を越され、私は後ろに並ぶことになってしまった。悔しい! まあ、手続きは早めに完了したので万事OKである。
安全検査も済み、搭乗ゲートの近くで待っていると、カフェがオープンしたので早速コーヒーを1杯。やっぱりこれでなきゃ。1杯38元という値段もこの際許可。
飛行機は8時過ぎに動き出し、無事に離陸した。9時に機内食が出てきた。もう、お腹ペコペコ。中華風か洋風か選べと言われたので中華風にしたけど、これは失敗だったな。おかゆと漬物とパン。洋風の方はパンとソーセージとエッグだった。洋風の方がよかったな。
飛行機は10:50に桂林両江空港に着いた。空からの眺めは最高だった。永遠に続くかのように見える田園風景。そのところどころに何気なくある山。レンズ付きフィルムをスーツケースに入れっぱなしだったのは失敗だった(デジカメは離着陸時は使用不可)。あの風景、写真に撮りたかったな。
空港からホテルまでは約40分。始めは一面の緑の中を進む。そのうちに岩山がポコポコ目立ち始め、それが急に街の姿に変わる。その向こうにかすかに見える山。これが私の憧れつづけた中国の姿だ。水墨画の世界そのままの中国だ。やっとこの風景に出会えた。そう思った。
12時前にはホテルに到着し、ホッと一息。……なんてしてる場合ではない。今日は象山公園と七星公園に行くんだから。さっさと支度して、まずは象山公園へ。タクシーが客引きしているのを無視して、歩いて街に出る。だってこれが私の旅のスタイルだから。歩いていると、「あ、日本人だ」と指をさすものあり。一人で街中を歩く日本人は珍しいらしい。オマケに写真まで撮られた。よほど珍しかったんだな。
象山公園には象鼻山という有名な山がある。象が鼻を水に入れているかのような形をしているのだ。山の上にも登ってみる。正直なところ、今回の旅は登ったり下ったり、動くこと甚だしい。ちょっとウンザリしながら展望台に登ると、街が一望できて、気持ちよかった。やっぱり登ってよかった。
象山公園を出て、今度は七星公園へ移動。今度も歩いて行く。ここではまずは園内の動物園に行く。ここでパンダを見るのだ。でも、パンダは高齢のため寝てばかり。ただのぬいぐるみと大差ない。それよりも、圧巻は入口にいたトラ。お金さえ払えば、生きているトラと一緒に写真が撮れるんだよね。いいなあ。いいなあ。私も一人じゃなかったら、誰かに写真を撮ってもらうんだけどなあ。
動物園から入口の方に戻り、今度は七星岩へ。北斗七星の形に並んだ岩の下には巨大な鍾乳洞がある。ここにはいるのには別料金がかかるけど、これがここの名物だというので30元払って中に入る。客が50人くらい集まるまで待って、中国人のガイドが説明しながら鍾乳洞を案内してくれる。外の暑さが嘘のように、中はひんやりしている。七色にライトアップされた鍾乳洞は自然の不思議さを圧倒的な強さで見せてくれている。しかしお腹すいたな…… 時計を見れば、もう4時過ぎ。そりゃそうだよねえ。お粥食べただけだもんね。
結構疲れたので、ホテルに帰って休むことにする。途中で見つけたパン屋でハンバーガーのようなもの(間にはランチョンミート1切れと目玉焼きがはさんである)を買って帰り、早速部屋でかぶりつく。食べるのはちょっとだけにしておこうと思ったのに、気付いたら一気に全部食べていた。あれ? おいしかったのかかな? よくわからないや。相当お腹へってたんだな。こうして私のお腹は満たされ、そのままベッドに寝転がり、テレビをつけてみる。久しぶりに日本のNHK(海外版)が写ったので、ニュースをぼんやり見ていた。日本は台風で大変なことになっているらしい。私が日本を留守にするたびに、日本は大変なことになるなあ。
7時になったので夜の散歩。解放路や正陽街を歩いてみる。あちこちにパン屋があり、露店で売られている果物の種類は豊富だ。全体的に北京よりも物価は安いようだ。そして目につく「土産」の看板。桂林はその産業を観光のみに頼っているらしい。それがこういうところに現れているようだ。あちこちうろついて、ようやく中山路に行ってみると、ちょうど夜市の用意を始めているところだった。どうろの片側車線を完全に歩行者天国にして、ここに数々の屋台が出るのだ。その距離は約1km。屋台が完全にできあがるまで、私はケンタッキーでコーラを飲んで休憩。8時を過ぎると屋台は出来上がり、人通りが激しくなった。食べ物の屋台はないけど、土産物がたくさん。買うものはないので見るだけだったけど、それでも面白かった。
外を歩いているうちに、またお腹の調子が悪くなってきた。お腹もあまり減っていないので、慌ててホテルに帰る。途中で水とビールを仕入れてくる。部屋に入ろうとしたらカギが開かないので、フロントで文句を言ってカギを変えてもらった。部屋に入ると、明日の漓江下りツアーのガイドからの伝言が置いてあった。集合場所の確認をしたいから電話してくれって。慌てて電話をして確認。
そのあと、やっとシャワーを浴びて……ビール! くぅ〜〜〜っっ コレコレ! 今日は疲れた〜 でも、昨日足底マッサージをしてもらったおかげで、今日はしっかり歩けたのかも。
ではでは、おやすみ。
本日の歩数は24992歩(←疲れるはずだよ…)。

[本日の教訓]
◎ 空港に着くのが早すぎると困ることもある。
◎ 適宜甘いものを摂取すれば、意外とエネルギーになる。


北京→桂林の搭乗券と空港建設費(50元)。
朝8時出発という暴挙。


機内食の朝食。
なんとお粥が出てきてビックリ。


漓江を舟で漂う人。
多分仕事してるんだろうけど。


象山公園の塀には
象さんの飾りがついていました。


象山公園の中はやっぱり象だらけ。
テイストがとっても微妙。


象鼻山の上に登って漓江を眺める。
結構景色はよい。


象鼻山の洞穴。
実はここが観光名所。


象が水に鼻を入れているように見えるから
「象鼻山」というのだそうです。


街中では果物売りがいた。
全般的に物価は安い。


岩が北斗七星の形に並んでいるという
七星公園は桂林の名所の一つ。


公園内の動物園では
虎と一緒に写真が撮れます。(^^)


100元以上の寄付をすれば
パンダと一緒に写真が撮れます。


七星岩の下にある鍾乳洞。
七色にライトアップされていて幻想的。


機内食を食べたきりでお腹減っていたので
夕方にパンを食べました。


ホテルの近くにある正陽街。
買い物客でにぎやかな場所の一つ。


露店で見つけたブタちゃん。
とってもユーモラスな雰囲気。


街のあちこちで売っていたお菓子。
小豆や緑豆などがある。


中山路の半車線を歩行者天国にして
観光客目当ての夜市が開かれる。


ライトアップされた日塔と月塔。
観光が主な収入源の桂林らしい。


ホテルは漓江沿いにあったので、
窓から漓江の夜景を眺めた。

 

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