ブルータスよ、お前もか! 〜1日目〜

世の中三峡ブームなのだろうか。私の周りの人は皆三峡へ行くという。私のいけないところは、「他の人が持っているものが欲しくなる」ことと、「他の人がやっていることがしたくなる」ことである。周りの人が「三峡」「三峡」と言いはじめた途端に、私も行きたくなってきた。そもそも三峡下りは学生の頃からの夢であった。ただ、値段も高いし、船で旅をする贅沢さは若さと無縁のものだと思っていた。その三峡が、いよいよ水に沈んでしまうという。ならば中国を仕事にするものとしては、これが最後のチャンスかもしれない。そんなわけで私は旅行会社に飛び込んだ!

今年は各社旅行パンフレットを見ると、必ず「三峡下り」の特集が組んである。とりあえずその中でよさそうなものをピックアップしてみたが、どうもピンと来ない。確かに三峡は行きたいが、成都も行ってみたいし、何よりも北京に行きたい。そして船以外は食事は付かなくていいから、自分の好きなところを廻りたい。となれば、個人旅行しか方法はない。ここ最近、旅行社のフリーツアーばかりを利用してきた軟弱な私が久々に個人旅行に挑む。はぁ〜っ 行く前からタメイキである。

さて。新宿のアクロス中国に頼んで、日本・北京の往復チケットと、成都と北京のホテルをおさえてもらう。ついでに三峡下りの船も予約を入れてもらった。あとは国内の移動手段だ。北京から成都へは飛行機を使うことにして、これも旅行社に頼んだ。成都→重慶、武漢→北京は自力と知り合いのツテを通じてなんとかすることにした。

7月23日、いよいよ出発。世間はまだ夏休みに入っていないのか、飛行機は割と空いている。まずは北京に直行。乗り継ぎ時間が2時間10分、国内線に乗り換えて成都に旅立つ。しかし、これが甘かった! 北京の国内線カウンターやセキュリティチェックはものすごい行列で「一体中国人はいつからこんなに金持ちになったのか?」と驚くばかりだ。何しろ国内線の運賃は日本円で2〜3万する。ちなみに私が乗った北京発成都行きは1800元である。それでも満席の乗客を乗せて、1時間遅れで成都へと出発した。

成都に着いてみれば、すでに午後7時。ホテルに着けば午後8時。いったいこれから何ができよう? とりあえずは晩御飯を食べて翌日への英気を養う私であった。

[教訓]
国内線飛行機は混んでいる。乗り継ぎは3時間以上余裕を持つべし。

 

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北京の空港で。
待合室は飛行機の出発を待つ人でいっぱい。


国内線の機内食。
さすがに2時間半も乗っているとお腹がすきます。


パンダの記念碑?
緑のライトを浴びて輝くパンダ像は謎の物体。


「夫妻肺片」の麻婆豆腐。
私には辛くなかったけど、普通の人には辛いかも。

 

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