旅行最大のイベント 〜4日目〜

今日も天気は快晴です。こんなに暑くていいかしら?
朝は6:30に起床。浴衣を着るために早起きしたのだ。なんとかがんばって帯も結び、結婚式に出る準備は完璧に整った。
……でも、肝心の花嫁さんの準備がまだなのだ。本当は9時頃にロビーに降りてくるように言われていたのに、新婦のミャオちゃんはなかなか美容院から戻ってこない。「遅いねー」と話をしていたら、エンちゃんから「今日、瀋陽に出発して」という連絡をもらい、目が飛び出そうに成った。すぐに荷物をまとめていつでも出かけられるように準備しているところに、「早く新郎新婦の泊まっている部屋に来て」という連絡が! 大慌てで駆けつけると、儀式はすでに始まっているようであった。
新婦の両親や、縁の人たちと写真を撮り、そのうちに「隠してある新婦の靴を新郎が見つける」といった中国の結婚式独特のイベントが発生。その後は新婦の実家での儀式を行ったり、市内を車でパレードしたり、とにかくにぎやかな中国の結婚式がとり行われた。ただ、申し訳なかったのは、私の浴衣姿が珍しかったらしく、カメラマンが私の方ばかり撮っていたこと。ゴメンネ、脇役が目立っちゃって。
そして鳴り物入りで再びホテルに戻ってくると、挨拶がメインの結婚式が行われ、その後“交杯(花嫁と花婿が腕を絡ませて酒を飲み干す)”など、おなじみのイベントも乗り越えて(?)、ようやく宴会がスタート。ところが、中国の宴会ってスタートは一緒だけど、終わりは一斉じゃないのね。「自分はもう帰る」と思ったら自由にどんどん帰っちゃう。そういえば日本でも昔の田舎の宴会ってそういうものだったと本で読みました。ちょっと日本と中国のつながりを発見できて、面白かったです。
私は2時頃に、瀋陽まで帰るというエンちゃんの親戚とともに車に乗りこみ、再び移動することになった。いや〜、今回の旅も移動につぐ移動で、かなり強行軍となりそうです。大連から瀋陽までの高速道路が工事中で通行止めのため、とんでもない道を通りながら、一路瀋陽を目指す。ようやく高速道路に乗ったと思ったら、「あれ? 道が違うかも」と言われ、同乗している私たちはヒヤヒヤした。それでもなんとか車は瀋陽の市内に入り、順に人を降ろしたあとでようやく私の順番が来た。さて、ここでまだホテルを予約していないことが判明。大哥(エンちゃんの親戚ね)と話し合いながら、私の希望を伝える。「等級は3ッ星くらいで、1泊500元以下」が私の希望だ。観光には瀋陽北駅に近いところがいいだろうということで、その周辺から選ぶことになった。「どれにする?」と聞かれたので、「ええい、ままよ!」と駅の真ん前にある「東陽閣IT飯店」を選んだ。行ってみると、これが大正解。ビジネスシングルで1泊180元(SARSのせいで値下げしているようだ)。しかも朝食付き、マッサージ無料、散髪無料、インターネット無料なのであった。フロントの女の子は、たどたどしいながらも日本語が話せて、「それ、日本語で言ってみて」と言うと、「ウーン。チョット難カシイナ……」と言いながらも、篠原ともえ(に似ている研修生)が通訳してくれた。
とりあえず明後日の予定を大哥と約束し、私は1人でホテルに残った。そんなにお腹がへっていない気もしたけど、街の雰囲気をつかむために、夕食に出かけることにした。ホテルの周りをちょっと歩き、わりと小奇麗な食堂を見つけた。あんまり人は入ってなかったけど、味は結構よかった。明日も来ようっと。
ホテルに帰ってきたら、まずはインターネット。両親にメールを送ったり、自分宛の緊急のメールがないかチェックしていたら、後ろから「日本語を勉強してるぞ!」「日本語ができるらしい!」「キーを打つのが速いな!」という声が聞こえてきた。なので、私は振りかえり、「私は日本語を勉強してるんじゃなくて、日本人なの!」と言うと、みんながわらわらと集まってきた。以前の私なら、自分が日本人であることを隠そうとしていたに違いないが、今は「私が恥ずかしい日本人にならなきゃいいのだ」と開き直っているので、堂々と日本人であることを公言している。すると、私がメールを書いている横から、日本のことをあれこれ質問され、日本語を書きながら中国語を聞き取り、中国語を話しながら日本語でメールの本文を考えるというアヤシイ状況になってしまった。それでも、メールが使えるのはかなり便利で、両親との連絡もスムーズにできたのでさぞや安心していることだろう。
そして部屋に戻り、シャワーを浴び、夕食に行く途中で買ったブドウを食べた。このブドウの味、この野生っぽい感じが中国の味なんだな。今回はホテルにも恵まれていてよかったよかった。
今日はゆっくりして、明日ものんびり起きよう。
本日の歩数は3991歩。

[本日の教訓]
中国の伝統行事は見逃せないぞ!


浴衣と帯、ちゃんと支度できました。


ミャオちゃんの花嫁姿。
うーん、美しい。


市内をパレードする。
煙っているのは爆竹です。


披露宴会場。
大勢の出席者にタジタジ。


結婚式のアメ。
これで甘〜い生活をどうぞ。


結婚式には必ず出るという肉団子。
こぶし大の団子にビックリです。


高速道路のサービスエリア。
中にはレストラン、売店、トイレがあります。


久々に描いた水彩画。
っていうか、料理の絵ですね。

 

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